準備書の景観の予測の問題点

 準備書の景観の変化予測についてはいくつかの問題点があるように思います。

 ここでは、簡単に触れます。まず(1)について。変電施設については 「大西公園」では、見えないから問題ないという評価がなされているので、本来は検討対象とすべきことをJR東海は認識しているはずです。(豊丘村柏原の変電施設)

 (2)については、準備書が同じような場所(中河原農業生活改善センター や小園こども広場) をあげているものとして

 準備書が「人と自然との触れあいの活動の場」としてあげている。

 そのほかとして

(2013/11/06)


(参考) 準備書の画像の撮影に使われたレンズの焦点距離

 準備書で「主要な眺望景観の予測地点」と「日常的な視点場からの景観の予測地点」として選定された場所で元画像の撮影に使用されたレンズの焦点距離の推定。APS-C判のカメラに18-55mmのズームレンズをつけたもので推定しました。焦点距離は35mm判換値/APS-C判。APS-C判で 18mm と同等のものは、「×1.62」で29mmとしていますが、若干の誤差もあるので、35mm判とすれば28mm(またはズームの28mm域)が使用された可能性もあります。遠方から見下ろすようなアングルは別にしてほとんどが、28mm程度の広角レンズで撮影されたことが分ります。圧迫感が問題になる中距離から近距離で使われているので、見る側は注意する必要があると思います。広角レンズでは圧迫感は軽減されて表現されます。

番号主要な眺望景観の予測地点焦点距離
01 大西公園(大鹿村)未調査
02 林公園(豊丘村)29/18
03 アルプスの丘公園(喬木村)29/18
04 天竜川親水施設(高森町、飯田市)未調査
05 高森南小学校(高森町)39/24
06 松岡城址(高森町)39/24
07 月夜平展望台(高森町)39/24
08 風越公園(飯田市)29/18
09 風越山 中腹(飯田市)未調査
10 虚空蔵山 山頂(飯田市)未調査

※ 「風越公園」というのは、普通には「妙琴高原」とか「妙琴原」と呼ばれる地域です。
番号日常的な視点場からの景観の予測地点焦点距離
01 県道 18 号(喬木村)29/18
02 小園こども広場(豊丘村)29/18
03 竜東一貫道路(喬木村)29/18
04 天竜川右岸堤防(飯田市)29/18
05 飯田北部農免農道(飯田市)29/18
06 中河原農業生活改善センター(飯田市)29/18
07 県道 251 号(飯田市)29/18

(2013/11/15)


(参考) 広角レンズの特性

(広角レンズの)大きな特徴は、やはり広い範囲を1枚の写真の中に入れ込むことができること・・・写したい範囲を網羅できることに加え見た目よりも「広く」写せる効果もあります。しかしその特質ゆえに、手前の被写体は必要以上に大きく、逆に遠くの被写体は実際よりもかなり小さく写ってしまいます・・・(画面の)奥に本来強調したい被写体を置いた場合に、逆に近づかなければその印象は弱まってしまう可能性もあります。(河野鉄平著『写真の撮り方ハンドブック』p138、2008年8月、誠文堂新光社)

(2013/11/17)