パノラマ画面と35mmの画角の違い 神奈川編(爆笑編)

 神奈川県分では基本的にパノラマは使われていないのですが、資料編(注1)でパノラマ形式のフォトモンタージュを見つけたので本編(注2)のフォトモンタージュと比較してみました。どの画像もアドビリーダーで拡大率85.4%で表示したものをスクリーンショットでコピーしました。同じ判型の印刷物の中で大小関係はこのとおりになります。現況の写真の低い位置にかかるのが小倉橋(1938年)で土木遺産だそうです。背後の新小倉橋は小倉橋のデザインと調和が取れるよう配慮して設計されたとのこと。それが現況写真の景観というわけなのでしょう。

注1:JR東海のHPの「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書(平成26年4月)」というページから、神奈川県評価書資料編 とたどって、「22 景観 PDF[4.05MB]」というファイル。

注2:注1の神奈川県のページの評価書本編「8-5-1 人と自然との触れ合い - 景観 PDF[19.7MB]」というファイル。


599 x 411 (「評価書・神奈川 8-5人と自然の触れ合い 8-5-1 景観」ページ 8-5-1-25 の 図8-5-1-3(3) の上段の「現況」)

 リニアの橋梁ができた場合の景観では、新小倉橋はほぼ見えなくなります。で小倉橋と調和の取れた景観ができるかということですが、リニアの橋梁のデザインは、全路線共通のものですから偶然にマッチする可能性はないといったほうが良いでしょう(※)。どういう経過があったか知りませんが、JR東海もそれが理解できたのでしょうか・・・

(補足 2014/05/20)※ 桁のアーチ状の部分を小倉橋と合わせたようですが、上にのっかる防音フード付の路線本体は全線共通なのですが、それがすごく太くて大変にやぼったいので、新小倉橋のような具合にはいかないと思います。


616 x 409 (「評価書・神奈川 8-5人と自然の触れ合い 8-5-1 景観」ページ 8-5-1-25 の 図8-5-1-3(3) の下段の「完成後のイメージ」)

 だったら、小倉橋の存在がほとんど気にならないようなフォトモンタージュを作成すれば良いだろう、といった感じの写真が下の写真で、これは評価書の神奈川県の資料編の最後の方に掲載されています。(撮影位置は少し変化しているようです →補足説明[2014/06/19] JR東海としては、同じ場所からより広い画角でみたらどうなるかという意味でこのパノラマ式のフォトモンタージュを示したようです。ゆえに、基本的に撮影位置は同じはずですが、わずかな差はあるかもしれません。)

(補足:2014/06/16) このフォトモンタージュは平成25年12月25日の神奈川県環境影響評価審査会の席上で配布された資料の中にもあります。資料2-2の70ページ(PDF、53~76ページ [PDFファイル/7.33MB])に掲載されています。


669 x 144 (「評価書・神奈川・資料編 22景観」 ページ 環 22-2-3(pdf p12)の 図22-2-3-2)

 相模川のやや上流の右岸から撮影した別の視点も追加されています。残念ながら、うーんなんというか・・・、リニアの橋梁が手前に倒れてきそうに見えませんか? こういうのを蛇足というんじゃありませんか。


581 x 204 (「評価書・神奈川・資料編 22景観」 ページ 環 22-2-3(pdf p12)の 図22-2-3-4)

 環境省がこんな小細工でだまされる、納得する? とは思いたくないですね。

(2014/05/18)