雨でリニアが運休の理由は?

 本当は残土置き場の図面が示されたので、多分はじめてだと思うので、そちらをきちんとまとめて掲載しないといけないのですが(こちらに分散的に載せてます)、ちょっと気になることがあって、たぶん忘れそうなので書いておきます。

 飛行機に乗るときにボーディングブリッジという蛇腹式の廊下をターミナルの建物と飛行機の間に渡して乗り込みます。昔は階段を横付けしていたようです。リニアでもボーディングブリッジを使うようです。超電導磁石の強力な磁界から乗客を守るためと言われています。やっぱり強い磁界や電磁波は健康に心配があるのでしょうが、JR東海の一番の関心事は違うと思います。

 雨が降った時に公共交通機関を利用する場合は、傘がいります。傘の芯棒は鉄です。そしてたたんだあとはぶら下げるでしょう。そんな状態で、例えばリニアの駅も普通の鉄道のプラットホームと同じだったとしますよ、黄色い線の内側ぎりぎりで待っていても、いざ列車に乗り込むときは、傘をぶら下げたまま、扉から乗るでしょう。扉のすぐ近くに超電導磁石があったらどうなりますか。実際にリニアでは連結部分にドアがあって、超電導磁石も連結部にあります。傘を吸い取られてしまいます。JR東海さんは傘が引っ付いたままの列車を発車できるでしょうか? ガイドウェイの地上コイルが破損します。

 おそらく傘は簡単にははずせません。超電導磁石の磁力をゼロにしないと取れません。再度超電導状態に戻すには車両基地に戻らなくてはなりませんが、超電導状態にできないのでゴムタイヤでゴロゴロと150㎞/h以下でゆっくり走って行くしかありません。ダイヤはすごく乱れるはずです。

 傘でなくても、ともかく鉄のものを列車に近づけてはダメです。路線の保守作業で使う工具類で鉄製の工具の置き忘れでも吸いつけ事故が起きるでしょう。

 車輪が車体の重量を支えている、鉄のレールと鉄の車輪の列車ならありえない話です。リニア地下鉄だって普通のホームです。磁気浮上方式でも、磁力を無駄にしない=外部に磁力が漏れない、上海のリニアも普通のプラットホーム式です。JR東海の超電導リニアは先端技術と言うにはなにか間が抜けた感じがします。まあそこまでいっては気の毒かもですが、大げさすぎる技術です。

(2017/02/02)