清内路トンネルの様子、5月2日

 清内路トンネルは1999年に開通しました。しかし、5年ほどしてトンネル内部に車で走っていてわかるほどの段差ができてしまいました。舗装の一部が盛り上がってきたのです。約2年ごとに盛り上がった部分の前後にアスファルトでスロープを造る補修を繰り返してきました。


2014年9月撮影。光って見えるのは南木曽側坑口。

 2018年の11月末まで、清内路トンネルの改修工事が行われました。どんな様子か見てきました。車で走っている限り、段差がある感じはしませんでした。


 段差のあった部分を探したのですが、だいたい上の写真のような状況で、段差のあった場所はなかなかわかりませんでした。以前撮影した写真と今回の写真を比べて見ました。南木曽側坑口へ820m、阿智側坑口へ822mという表示が目安になりました。下の2枚は南木曽に向かって右側。



 今回はすべてコンクリートで舗装をしてありました。歩道部分も平らに直してありました。地上に迂回していたケーブルもなくなっていました。「断面区分変化点」のプレートも目安になりました。


2014年にあった迂回したケーブルがない(歩道下に戻した?)。プレートの表示(数字)、ひび割れの形が同じ。


2014年の様子。この場所は最初の写真の黄色い丸印付近です。

 以前と同一の位置が確認できた2か所は、トンネル内のたぶん同じ位置の左右だと思います。

 盛り上がった部分を削り、何らかの補強対策をしたうえで、前後部分と同じ高さに、コンクリートで舗装したようです。しかし、工事は片側交互通行規制で行っていたので、インバートを入れるなどの、本格的な補修を行ったとは思えません。

 トンネルの壁面にはクラック(ひび割れ)が多数あって、チョークでいろいろ検査結果が記入してありました。








 下の写真の矢印の部分のズレはそのままでした。



 最大土被りは約170mくらいだと思います。トンネルは清内路峠断層と並行して掘られています。


地理院地図

 インバートを入れ忘れた(!)とか、そんなことはないなど、いろいろと聞きますが、他のトンネルと比べて補修の頻度が高いとすれば、県議会などで問題になったことはないのでしょうか。このトンネルの様子を見て自然の力は馬鹿にできないといった人がいました。リニアのトンネルは清内路トンネルの北約400mで清内路断層を横切ります。


JR東海、環境影響準備書・長野・環境図(naganog10.pdf)に加工

関連ページ