更新:2020/10/20

静岡で「リニア工事差し止め」10月30日に提訴

 静岡県内のリニア工事区間(10.7km)について、工事差し止めを求める訴訟が起こされることになりました。30日に静岡地裁に提訴の予定です。10月18日に静岡市内で訴訟に向けた組織の発足集会がありました。その報告が「ストップ・リニア!訴訟」の原告団事務局から来ましたので紹介します。また、静岡の林克さん、松谷清さんの報告も紹介します。

ストップ・リニア!訴訟原告団事務局の報告の中で、「工事中止を求める3番目の住民訴訟」となっていますが、ほかに、大鹿村の住民の方が、2015年8月27日に名古屋地裁に工事禁止を求める仮処分を求めています。


ストップ・リニア!訴訟事務局の報告

静岡県のリニア工事差し止め10月30日地裁に提訴

18日の訴訟の会総会で決定、現状で水利者が原告の半数

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 リニア新幹線の建設工事に反対する大井川流域の住民らが18日、静岡県リニア差止訴訟の会の発足集会を静岡市内で開き、JR東海を相手に静岡県内10.7キロの工事の差し止めを求める訴訟を30日に静岡市内に起こすことを決めました。

 原告は18日現在で利水者40人を含む82人で、訴訟を支援するサポーターは116人集まっています。原告・サポーターは増える見通しです。

 原告共同代表に選ばれた島田市の農業桜井和好さんは「農業は水が命であり、大井川の水を守らなければならない」と決意を表明しました。同じ共同代表には牧之原市の市議大石和央さんも選ばれました。

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右から阿部、西ヶ谷、横山弁護士

 弁護団は14人で構成され、西ヶ谷、阿部の両弁護士が事務局長、事務局議長に就任し、原告団の事務局長には芳賀直哉さんが就くことが決まりました。

 なお、提訴日の30日原告団は10時45分 静岡弁護士会館に集合し、11時に静岡地裁に訴状を提出する予定です。

 今回静岡県リニア差止訴訟が提訴されれば、2016年5月のストップ・リニア!訴訟、2019年5月の南アルプス市訴訟に次いで工事中止を求める3番目の住民訴訟となります。

 このほかにも山梨県ではリニアまんが訴訟が起こされ、東京でも大深度地下工事中止を求める訴訟の準備が進められています。

(報告:ストップ・リニア!訴訟事務局) [ 印刷用PDFファイル]


林克さんのフェイスブックより

林 克 10月18日 19:23 公開

 リニア訴訟原告団スタート

 静岡県内のリニア工事にともなう権利侵害に対して、工事差し止めを求める裁判。大きく分けて水に対する権利と環境に対する権利の侵害を争います。

 今日の原告団総会をもってスタート。昨日の段階で原告82名、サポート116名と事務局から報告されました。当日、会議でも多くの原告・サポーターの申し込みがありました。これからもっと増やすつもりです。静岡に全国の目が集まっています。

 静岡の訴訟の特徴は静岡県の奮闘により一定のデータの蓄積があることです。これをベースに水も環境も、無謀にも南アルプスに穴を開ける是非、それが静岡県民、国民の権利をいかに損ねるかを問いたいと思います。静岡県の努力を後押しする訴訟にしていきたいです。

 今日の総会で訴訟の会の共同代表に選ばれました。いろいろな意見がでましたが、多様な立場を結びつける運動をしていきたいと決意を新たにしました。もう1人の共同代表は森さんで、森林コンビで南アルプスを守ります。

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①原告・サポートの人数を報告する芳賀事務局長

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②行政訴訟の会の事務局長の天野さん、東京からみた静岡訴訟の意義をお話しいただきました

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③弁護団メンバー、最強です

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④提訴が10月30日、10時45分静岡地裁集合を話す芳賀事務局長

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⑤議長の佐藤元静大学長


松谷清さんのリニアを考えるコミュニティへの投稿

松谷清 2020年10月19日 0時37分 投稿

<リニア原告団総会、「大井川の水を守る62万人運動」発起人からの署名運動の呼びかけ、8市2町に広がる原告団500人目標の提案!41対21で圧倒的に支持される!>

 10月11日の8市2町(志太榛原地域軸に)の住民や議員によって開催された訴訟勉強会から1週間、あっという間の「大井川の水を守る62万人運動」という新しい運動が始まり総会に提案文書。総会開始後の経過説明に続いて発起人代表して青島悦世焼津市議から大井川の水問題の重要性が訴えられ3点の規約改正案。

1、原告団の連絡場所を西ヶ谷弁護士事務所に変更する、

2、「62万人運動」も含め工業用水利用者や知川勝知事支持署名のような消費者運動など幅広い層を代弁するために共同代表2名を複数に変更する、

3、事務局長も一人だけでなく事務局次長、事務局員も複数に変更する。(提案文書はコメント欄)

 採決の結果、原告・サポーター71名の参加者の中で41対21。そして準備会事務局長からこの結果であることを踏まえ、規約改正では3分の2規定があるが、新しく規約を作るということで変更してはどうか、との折衷案も出されたが、21人の方々は3分の2規定だから従来の規約でやるべし、と否決の扱いとなりました。

 JR東海に対抗して民事裁判、川勝静岡県知事、8市2町の首長の奮闘に頼るだけでなく私たち自身で「命の水」である大井川の守る運動を起こそう、その訴えが会場の参加者の大きな声となったことは新たな出発点となりました。今後の課題は、リニア訴訟という司法の場での運動と同時に8市2町の広範な住民を巻き込んだ住民運動を進めていくことです。

 11月3日(火)18:00~島田市おおるりでの準備会発足に向けて会合が呼びかけられています。10月30日(金)11:00提訴への参加と合わせてご参加ください。

 原告団共同代表 大石和央さん(牧之原市 農業者)、桜井和好さん(島田市 農業者) 副代表 有元利通さん(山岳組織関係者) 共同代表 森伸一さん 林克さん 事務局長 芳賀直哉さん 弁護団共同代表 伊藤博史さん 阿部浩基さん 事務局長 西ヶ谷知成さん

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