更新:2020/11/13

JR東海の萩の平・広瀬工区の環境保全に長野県が助言

『信毎』2面 "萩の平・広瀬工区 阿智・南木曽区間 「状況積極公表を」県助言 JR計画に" よれば、長野県は、阿智村・萩の平と南木曽町・広瀬の間のリニア新幹線の中アトンネル工事に関するJR東海の環境保全計画についての助言をJR東海に通知。

 この助言について、南木曾の坂本さんがフェイスブックにコメントしています。転載します。

坂本 満さんがリンクをシェアしました。
2020年11月13日金曜日 0:32

【十分な工期の確保の検討を】と助言

 2020/11/11、長野県環境影響評価技術委員会が、木曽郡南木曽町の広瀬非常口における「中央新幹線中央アルプストンネル新設(萩の平・広瀬工区)工事における 環境保全について~中央アルプストンネル(広瀬)~」に対する助言を示しました。

https://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/kurashi/kankyo/
ekyohyoka/hyoka/tetsuzukichu/documents/hirosejogen.pdf

 今後、この助言に対するJR東海からの対応方針が示され公表されると思われます。

 これまでも長野県内の非常口における環境保全計画が示されるたびに、県の環境影響評価技術委員会で検討され、助言と対応方針が示されてきました(以下を参照のこと)。

https://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/kurashi/kankyo/
ekyohyoka/hyoka/tetsuzukichu/linear.html

 今回の広瀬非常口についての助言では、これまでになかった視点からの指摘が行われており、注目されます。

1.その1:項目1の全般(5)の工事用車両の運行における記述の最後に「・・・十分な工期の確保等の対策を検 討すること。」という文言があります。工期についてJR東海にこのように助言したのは初めてと思われます。

2.その2:項目2の水環境(3)では、地表水について「トンネルを挟 んだ上流側と下流側で水位の連続測定を実施し、その結果から河川流量及び流出高を 算出した上で、流出率(流出高/降水量)による比較を行うこと。」と述べ、水資源への影響に対する観測を「評価書」記載以上に強化することを助言しています。

 こうした助言の背景に、住民や町からの懸念が委員会に寄せられていることがあることが、助言の文章から読み取られます。

 発生土の運搬において、「十分な工期の確保」する対策の検討を行うことは、2027年開通の遅れをもたらしたり、あるいは、仮置き残土が積まれたままでの開通につながったりすることになるのではないだろうか。

PREF.NAGANO.LG.JP
中央新幹線(東京都・名古屋市間)/長野県