更新:2021/02/05

飯田線のリニア乗換新駅について

 2月3日の飯田市議会リニア推進特別委員会で、飯田市長が飯田線の乗換新駅の設置について事業費案を示した上であらためて設置をやめる考えを示しました。

 JR東海は、飯田線からリニアへの乗り換え利用者はほとんどいないはずといっていました。また、上郷地区や座光寺地区の住民の間でも必要ない、元善光寺駅との間を工夫すればすむといった意見が多かったと思います。佐藤市長は選挙期間中から乗換新駅はやめると言っていました。

 新駅設置にどれほどの費用が必要かを委員会に示しています。設置予定場所は勾配区間でしかも川を渡る部分(関連ページ)。元鉄道関係者からの危険性が高いとの指摘もあったようです。『南信州』によれば、3つの案についての試算は:

  1. 駅部をかさ上げし10パーミル(1000mで10mの高低差)にする場合が7.7億円 (勾配変更区間716m、橋りょう架け替え4か所)
  2. 駅部を掘り下げて10パーミルにする場合が5.3億円 (勾配変更区間517m、橋りょう架け替え1か所)
  3. 現状25パーミルのまま設置の場合が3.2億円 (現状の傾斜では危険)

 実現性の高いと見込まれる2番目に、乗換新駅の駅前広場、アクセス道路、バスの運行などの費用を加えると約10億円が必要と説明。

 『南信州』によれば、佐藤市長は、固定的な費用がかかる乗換新駅ではなく、柔軟に考えることができる新しい交通システムで既存駅と結ぶ方向を提案したい と述べたそうです。

 乗換新駅の検討業務として20年度の一般会計予算に調査費1000万円を計上していましたが、佐藤市長は 実現に向けた検討の必要はない として執行しないそうです。これについて、市議から 比較検討するためにも調査が必要 との指摘があったそうです。市議会の議員各位も市民の声を聞くという態度が必要だと思います。おそらく市民の大半も比較検討しなくとも乗換駅の中止の判断は正しいと考えていると思います。

 リニア駅の最寄りの元善光寺駅とリニア駅予定地は徒歩で16~17分(約1.3km *)ほどの距離で、バスの路線もあります。しかし1日に4本。 そして、元善光寺駅に止まる電車は1時間に1本。リニアの停車を1時間1本とするなら飯田線全体のダイヤを組み直すことになります。1日3本しかリニアは止まらないと考えればまったく今のままで良いと思います。高速バスはそれなりに残ると思うので東京や名古屋に行くには料金が半額に近い高速バスを使えば良いと思います。

国道153号の旧道と新道部分が1.1kmに、駅予定地への入口から駅の長さ約400mの半分の200mを加えた距離。

image
バス路線がありますが…。リニアの駅は「正泉寺」と「北条」の中間。

image
元善光寺駅は無人駅。

image
止まる電車は1時間に1本。

image
元善光寺駅からの運賃

image
飯田方面から来た下り電車。乗換新駅の位置は飯田方面に向かって約940m。

image
草ぼうぼうに見える駅構内。昔はホームの高さが低かったことが分かります。

image
リニアが通過する近所なのにいまだに汲み取り式の駅構内のトイレ。リニアの中間駅のトイレも汲み取り式になるはずです。

image
駅舎内の壁の貼り紙。白枠内の、線路に人が落ちたら列車に向かって手を振って知らせるという案内は理解できますが、その下、「線路に転落した方を発見した場合は、駅係員にお知らせいただくか、当社テレフォンセンターにご連絡をお願いします。」という案内は理解できますか? この駅には駅員さんはいないし、飯田線では駅員さんがいるのは県内では、辰野、伊那市、飯田、天竜峡だけのはず。テレフォンセンターからこれから走ってくる電車に連絡が行くまでにどれぐらい時間がかかるのか。「線路に転落した方」というのは遺体を発見した場合のことなのか? なにか悪い冗談みたいに思えます。