更新:2021/08/04

残土運搬車の通行は1分20秒に1台

 最近のある日の午後、高森町の町道7290号沿いのある場所で、高森町下市田のリニア新幹線のガイドウェイ組立保管ヤードの造成に使う残土を運ぶダンプカーの台数を1時間ほど数えてみました。1時間弱(58分)で片道23台が通過、戻りのダンプカーも22台でした。往路については、58分間で23台ですから約2分38秒に1台、復路については60分に22台なので、約3分~3分11秒に1台という割合です。

 残土の積み込みにかかる時間は、1台の重機で約2分半でダンプカー1台の積み込みしているという推測もできます。このペースだと1台の重機が1日に積み込みできる台数は192台。松川町のリニア対策委員会で1日片道550台という数字が出ていました。重機3台を使えばできない話ではないです。

 午後1時頃、ガイドウェイヤード予定地にはすでに3台のダンプカーがいたので、また、往路の23台目には「最後尾」の標識が出ていたので、たぶん全部で約26台程度のダンプカーが走っていたのだろうと思います。大鹿からヤードまでの所要時間はダンプカーの場合約50分だそうです(高森町による)。積み込み(2分半)、荷降ろしの時間(約3分)に走行時間(50分×2)で、約106分。1往復に約2時間かかるとすれば、1日4往復。この日は片道104台ですから、全工事期間平均で1日約98台程度のはずなので、運搬は良いペースで進んでいると言えるかも知れません。というか、平均的には、この日ぐらいのにぎやかさといえるでしょう。

 104台分の残土は約416立米。1.55(*)で割ると約268立米。さらに先進坑の掘削断面積(35平米)で割ると約7.7m。この日に運んだ残土の量は先進坑(調査トンネル)の長さにすれば約7.7m分になるのだろうと思います。すべて小渋川斜坑口とそのそばの残土の仮置き場から持ってきているとすればの話です。もしこれが、先進坑の1日分の発生土量とすれば、トンネル掘削のペースとしては1か月あたり230m以上ですから、非常にハイペースです。長野工区でこれまでの最速は約80m程度、平均では約36m程度。年内に釜沢斜坑と小渋川斜坑の間の残り800mをつなげる予定ということなので、目標は確実に達成できるはずなのですが…。36m程度のペースであれば、ダンプカーで約17台分です。

* 土を掘りだして体積が増える割合。JR東海は1.55程度を用いていると思います。

 忘れていました。約1時間で、往復で46台の通行なので、約1分20秒に1台です。ほかに、ヤード予定地から心土(田んぼの土をめくった部分で下のほうの小石混じりの部分)を運び出すダンプカーも片道だけ走っているし、生コンプラントと資材置き場との間を行き来するダンプカー、全く別の工事関係のダンプカーも通行しているので、実際はもう少し多いです。工業団地へ出入りする大型から中型の貨物車もけっこう通っています。