更新:2018/08/21

市田灯ろう流し花火大会

 8月18日は、高森町出砂原の天龍川河畔で川施餓鬼灯ろう流しと大煙火大会がありました。このページに花火のきれいな写真と灯ろうを流すところの写真があります。


スターマイン。右に月が見えてます。


灯ろう。写真の中央左、明神橋の下に白い強い明りのあるところから灯ろうを流します。灯ろうは約7分間で川を下ります。等間隔で流れるように工夫しています。


流した灯ろうはすべて引き上げ(回収)します。先端にカギのついた竹竿で川面の灯ろうを引き寄せます。灯ろうは、1辺が60~70cm程度の三角形の麦わらで作った筏にのせてあります。現在は四角い灯ろうがのっていますが、少し前までは桑の棒(かぜんぼう)を利用した三脚を立て、頂点から石油玉を吊るしました。さらに以前は、そこに新盆に飾った灯ろうをかぶせて流しました。


引き寄せた灯ろうを受け取って転覆させて火を消して岸に上げます。火が消えてしまえば、もう単なる「物」なので、川岸に投げ上げます。


岸に上げた灯ろうは、全部解体します。筏(麦ワラの束)は水(写真左)をきります。灯ろうの構造が以前より複雑になったので、これだけの人数がいても忙しかったです。今年は幸い川の流れ具合がよく、岸から離れる灯ろうが無かったので、全員が一か所で作業ができました。流れ具合によっては、沖へ流れ出ないように、数十メートルおきに人を配置して、引き寄せて岸よりに流れるように保つのです。


部品ごとに解体した灯ろうは右のトラックに積み込んで上流の河原に運び麦わら、竹などを翌朝に焼却します。回収は親水公園のカヌー発着場で行います。

 花火の打ち上げ場所の隣に、JR東海のリニア新幹線のガイドウェイ組立ヤードが計画されています。至近距離に建物ができるので花火は打てなくなる可能性が非常に高いのです。このことを説明会で質問したところ、当時経営企画課長だった現町長は、ヤード候補地として長野県に情報提供する際に、花火のことはまったく考えていなかったと答えています。正直なことは良い。ただし、住民が自主的に約100年にわたり行ってきた行事について全く配慮しなかったというのは極めてマズイと言うしかない。前回までは左岸の豊丘村の河川敷で打ち上げていました。しかし豊丘村がそばに道の駅を作ったので、今年から右岸に移動したのです。なんと、豊丘村は、その道の駅の屋根の一部にあるテラスに花火の観覧席をつくり5万円で貸し出したそうです。YAの移転といい、高森町は豊丘村にやられっぱなしです。

注意:引き上げ場所は、花火の打ち上げ場所に近いので関係者以外は立ち入りできません。2018年8月18日の日付の引き上げ場所で撮影した写真は、出砂原部落会のご厚意により、作業記録写真から借用させていただきました。