更新:2025/08/21
土曽川橋梁工事のようす
盆休み前後の土曽川橋梁の工事のようすです。
8月3日
土曽川橋梁の橋脚P1のケーソン。右側、白い乗用車のうしろに、ケーソンの下側へ人が出入りするための設備(マンロック)が見えます。
こちらは、橋脚P2のケーソン。
国道拡幅のため、「北の条橋」の左岸の橋台。左下のコンクリートは現在の「北の条橋」の欄干。
8月12日
土曽川橋梁の橋脚P1のケーソン。
土曽川橋梁の橋脚P2のケーソン。
8月18日
土曽川橋梁の橋脚P1のケーソン。マンロックが2つになって、ケーソン基礎の下の土砂を取り出すための設備(黄色い箱がのっているやつ)(マテリアルロック)がありました。
土曽川橋梁の橋脚P2のケーソン。
「北の条橋」上流側の泡がまだ出ていました。(参考:土曽川橋梁の東側、7月27日)
8月20日
土曽川橋梁の橋脚P1のケーソン。土砂を取り出すシャフトが2つになって、土砂を取り出す作業が行われていました。
土曽川橋梁の橋脚P1のケーソン。土砂を取り出すシャフトが2つになって、土砂を取り出す作業が行われていました。土砂をあけるP1ケーソンの背後にある設備は「土砂(残土)ホッパー」(*)と呼ぶようです。
この作業、けっこうおもしろいので動画を掲載しました。国道端なので自動車の音と、風の音がかなりうるさいです。
で、ケーソンの下側の作業をしている空間は地下にあって、周囲の水圧に負けないように空気に圧力をかけています。人が出入りするマンロックは、二重扉とかを使えば気密性は保てると思いますが、マテリアルロックのほうは、どうやって気密性を保つのかと思いませんか? バケツは円筒形でハチマキのような部分が3つあります(ゴムライニング)。おそらくバケツが通るパイプの内径とバケツの外径が同じになっているのではないかと思います。そうすればパイプの途中にフタをつけて何か工夫をすれば、気密性が保てるのかも知れません。
* 設備の名前については、以下のページを参照しました。
- ニューマチックケーソン 基礎工法について 北薩地域振興局建設部
- ニューマチックケーソン 施 工 概 要 丸十工業 株式会社
- ニューマチックケーソン工法 オリエンタル白石株式会社
このカタログに「汚染土壌を原位置で封じ込める ジオリフレケーソン工法」(p14)というページがあって、「当社では,この汚染土壌対策として、ニューマチックケーソン工法の特性を生かした原位置処理方法『ジオリフレケーソン工法』を提案します。」といっています。土曽川橋梁の場合は「原位置」ではなくて、わざわざヒ素の混じった残土を30㎞も離れた場所から運んでいます。2025年4月の地元説明会でJR東海は「土壌汚染対策法に基づく原位置封じ込め措置と本ケーソン基礎の構造等を比較し、有識者からも意見を伺うことで、環境安全性が十分確保できるとの結論に至りました。」と説明しましたが、汚染されたり、もともと有害な物質が含まれている土砂をどう扱うべきかという観点からすれば、「原位置封じ込め」=「もとあった場所で」と「遠くに運んで」という違いは大きいはず。この違いを無視してコンクリートの厚さがより厚いから大丈夫では話にならないです(参考 = 「令和7年4月23日、24日、26日 上郷・座光寺地区 リニア中央新幹線 長野県駅(仮称)新設に係る説明会」の配布資料より)。
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