更新:2022/12/07、2022/12/09 追記

下市田河原ガイドウェイ製作保管ヤードの説明会、12月6日

関連ページ:"下市田河原ガイドウェイ製作保管ヤード予定地のようす

 12月6日午後時から、高森町下市田2区集会場(パーシモン会館)でJR東海による下市田河原のリニアのガイドウェイ製作保管ヤードの説明会がありました。JR東海の長野県担当部長の古谷さんほか約10名、清水建設が来ていました。高森から壬生町長、野沢産業課長。長野県からも来ていました。約1時間半で終了。住民の参加者は約30名。ヤードの造成は、トンネル残土の搬入は終了し、現在は片付け作業をしている状況です。

 長野県内では、ガイドウェイ製作保管ヤードは下市田河原以外に喬木村の堰下にできる予定で現在は造成が約半分終わり、部品が野積みされている状態(参考)ですが、ヤードとしてすぐ使用できるような状況ではありません。この場所は、リニアのトンネル残土を造成に使うので残土置き場(発生土置き場)ということで、JR東海は環境保全計画を公表しています。下市田河原については、環境調査もせず保全計画もありません。理由は、造成は高森町が事業主体となって工業団地用地の造成をする、高森町の公共事業だからだそうです。

 JR東海の公表した「喬木村内発生土置き場(堰下)における環境保全について (2019年1月)」によれば、喬木村堰下のガイドウェイ製作保管ヤードの面積は55000㎡。下市田河原のヤードの面積は2020年8月31日の説明会で、農免道路の東側が5.7ヘクタール、西側が4.6ヘクタールと説明。長野県内には2カ所合計約15ヘクタールのヤードができることになります。

 今回の説明会によると、県内のルートで必要な分を、下市田と堰下で製作するということのようです。JR東海の長野県担当部長によれば、長野県内のルート約53㎞で必要なガイドウェイの側壁パネルの数は約1万7000枚。工程表によれば、下市田のヤードが製作保管に使われるのは、2023年の8月から2026年3月までの約2年と6カ月半(*)。ここで何枚のパネルをつくるのかという質問に約1万枚をつくるとのこと。一方、説明では1日7枚をつくるとのこと。そうだとすると1日当たりつくらないといけない枚数は約13枚(**)。

* 2023年8月16日~2026年3月31日とすれば958日=2年と227日、つまり 2年と6カ月半。

** 祝日16日として日曜を52日とすれば、68÷36≒0.186 で 958-(958×0.186)≒780。この期間毎日7枚ずつつくると5460枚。1万枚を780日で割ると1日あたり約13枚。

image
配布資料より

 JR東海は、1日の製作枚数が大幅に増加する場合には事前に関係者に説明するとしています。堰下と下市田の両方で県内で必要な数量を作るには堰下で7000枚つくることになるのですが、残念ながら、喬木の堰下で何枚つくる予定なのか質問するのを忘れてしまいました。堰下の面積は下市田の約半分なので、無理をすればできるのかも知れません。

(2022/12/09 補足)『南信州』"【高森町】JR東海がリニアのガイドウェイ側壁製作保管施設についての地元住民説明会"(紙面8日7面)によれば、「飯田下伊那地域では喬木村阿島地区堰下でもガイドウェイ製作・保管ヤードの整備に向けた造成工事をJRが進めている。JRによると当面は使用する計画がなく、『今後事業全体の工事進ちょく状況を見ながら、使用計画を検討していく』とする。」

 しかし、担当部長は1日7枚のペースでも約5000枚できるので足りない部分は他から運んでくる云々とやや分かりにくいことを説明。初めのころは、ヤードとしての使用は8年間と聞いていました(*)。当時はヤードの使用期間は2020年度から2026年度とされていたので、6年が、2年7カ月と半分に短縮されています。この工程表はあまり当てになりません。いつまで使うのかという質問も出ましたが、工程表どおりというだけで、質問者は工程表を信用していないのに、明確にいつまでというような答えはなかったです。工程表は、静岡に関係なく長野県内は2027年完成をめざすという方針に無理に合わせた部分があるので上手い説明はできなかったのだろうと思いました。

* 2017年7月19日の説明会 では、ヤードの造成開始が2019年度、ヤードの使用開始が2020年度、終了が2026年度。

 完成したパネルはヤードから県内の路線の、トンネルの斜坑口だとか、橋りょうのたもとろか、高架橋など、いくつかの場所に運ぶとのこと。25トントレーラーに1枚を積んで運ぶので、全体で1万台のトレーラーが走ることにな点について心配する声もありました。

 明神橋の西詰に新しくできたラウンドアバウトがまだ慣れていない人が多いためか、計画のなかで交通量の予測が不適当だったのか、時間によって渋滞が起きることがあるようです。ここへ、多数のトレーラーやミキサー車が走ることになると渋滞がもっとひどくなるのではとの指摘もありました。ラウンドアバウトはトレーラーが通過する場合は普通サイズの車が使わない少し高くなっている中心部分まで使って通過するので、トレーラーが通過するときには他の車は進入しにくいだろうと思います。

 多数の大型車両が通るので道路の損傷について心配する声もありました。

 東側のヤードでコンクリートでパネルを作り、それにコイルを取り付ける作業をする計画。完成したパネルは西側のヤードで保管する(最大3段積み重ねで)ので、農免道路はトレーラーに乗せ横切るとのこと。

image
(拡大)配布資料より

 ヤードとしての使用期間には、資材運搬車がヤードの北側で1日約40台、南側で約20台。北側についてはコンクリートミキサー車は明神橋そばの生コン会社から往復で運ぶので10台がコンクリートミキサー車となるはず。そのコンクリートが1日あたり7枚のパネルになるはず。

image
(拡大)配布資料より

 ヤードの周辺には主に西側に農地があります。その農地についてヤードが日あたりを邪魔すること、高さ3mの白色の塀(仮囲い)の反射で気温が上昇するのではという指摘が、耕作者から出ていたそうです。この点について、影響はないという説明があったのですが、配布資料にその資料が含まれていませんでした。これについて配布資料に含めるべきだったのではないかとの指摘がありました

 約2年弱続いたヤードの造成については、やはり、ブルドーザーの騒音と振動について、ひどかったとの声もありました。約200m離れた私の家付近でもそうとう気になったいたわけでその方の家はヤードの北の端のすぐそばあたりにお住いの方。

 静岡で工事ができないでいるが…との発言もありました。

 花火については、地元6区の住民のほとんどにとってはどうでもよいことなのですが、町が町として継続したいといっているので、ヤードの施設と花火の規模についても質問がでました。町長は、尺玉を最初と最後に打上ていたと思うが現在の打上場所では尺玉は消防法の規制で無理なので、尺玉はどこか離れた場所で打つか、スターマインなどでも見栄えをよくすることはできるのではないかなどといっていました。これまでは、寄付者の希望で、尺玉は番付の途中でも打ち上げていたことを知らないようです。そして来年は第100回なので盛大にやりたいなどといっていましたが、実は、来年は第99回です。

 すでに何度も書いてますが、鉄道でいえばレールにあたる部分が側壁パネル。鉄道のレールは日本国内では2つの工場で作って主に鉄道を使って使う場所まで運んでいます。そもそも鉄道は、ほとんどの場合、既存の路線を延長するか、路線から分岐するかして建設されるので、沿線の各地に広大な面積のガイドウェイヤードが必要になるようなことはないはずです。

 リニア中央新幹線の品川駅・名古屋駅の間は、285.605km(*)。側壁パネルの長さは12.6m なので、品川・名古屋間では9万と668枚のパネルが必要です。沿線全体で約9万700台のトレーラーが走ることになります。これや、生コン車の走行、53㎞あたり約15ヘクタールのヤードが必要だとすれば、全体で約80ヘクタールのヤードが必要となり。この規模のものが環境影響評価の対象になっていなかったことは大問題だと思います。従来の鉄道とはまったく違う走行方式であるためにそうなるのですから、認可前の環境影響評価の対象にすべきだったでしょう。工事は遅れているので、静岡以外の地域で2027年までの完成を目指すなら、さらにヤードの面積を増やす必要も出てくるはずです。やっぱりやめときゃよかったと、JR東海のリニア建設部のなかでも思っている人がいるんじゃないかと思います。

* 中央新幹線品川・名古屋間 事業説明会(春日井市)平成26年11月17日 於:春日井市民会館

 撮影するのを忘れましたが、会場うしろ受け付けの後ろの壁に、上郷公民館の説明会で評判の悪かった会場内のマナーについての貼り紙がありました。参加のほとんどみんなが見落としているのにね。

 壬生町長は静岡県の状況について、期成同盟会に加盟し軟化してきたようだと、リニアは開業時期は遅れても見通しは明るいみたいなことをおっしゃいました。期成同盟会は川勝さんにひっかきまわされている状態なんだと思うのですが。まあ、新聞を読めばそういう感じがしますね。

(2022/12/09 追記)参加者から雨水の処理について質問があり、高森町の産業課長がこたえて、東側は南端に調整池があり、西側については、他の企業と供用の形で調整池があるとの説明がありました。ただし、現在はトンネル残土を踏み固めただけの状況なので、ヤードのために全体が舗装されるまで、雨水のかなりの部分は地中に浸透していくはずです。岐阜県で西尾(さいお)の現場から多治見市内の残土置場に持ち込まれたリニアのトンネル残土から基準を超える重金属が見つかりました。JR東海は発生する残土の量が多く検査が十分に行き渡らなかったと弁明したそうです。持ち込んだ日にたまたま岐阜県の検査が入ったので判明した事件で、他の場所でもこれから、またこれまでもなかったとはいえないので、造成に使われたトンネル残土の安全性には疑問が残る以上、表流水だけでなく地中に浸透した水がどう流れていくかについても注意を向けるべきで、質問者の意図はそのへんにあったと思いますが、町の回答は安易すぎるといえます。大鹿村でも要対策土の置き場から小渋川に重金属の流出があったのではないかと長野県の環境影響評価技術委員会が疑問を投げ掛けています。