出来事・ニュース:2023年3月


5月の予定、27日 「おひさま進歩エネルギー」と「飯田まちづくり電力」共催の斎藤幸平氏講演会「気候変動と地域が持続するためのエネルギー自治」。飯田勤労者福祉センターで午後2時から。定員200人、申込不要。問い合わせは 0265-56-3712(『南信州』3月29日1面 "地域が持続するエネルギー自治 5月に講演会")。 斎藤幸平さんは『人新世の「資本論」』の著者。 詳細は ⇒ "【5/27開催】斎藤幸平氏講演会『気候変動と地域が持続するための「エネルギー自治」』"

終了、28日 「ストップ・リニア!訴訟」の原告適格をめぐる控訴審の第3回口頭弁論。 ⇒ 案内チラシ

終了、18日 "どうするリニア「ほたるの川のまもりびと」上映会&トーク"。九州の石木ダム問題のドキュメンタリー映画の上映と監督と現地在住のかたのトーク、ジャーナリスト金丸宗さんによる「私が見たリニア建設現地」。13時~16時30分、飯田市勤労者福祉センター第3研修室。参加費1000円(予約不要)。チラシ。詳細は ⇒ 大鹿の十年先を変える会

終了、3月11日 「リニアから自然と生活環境を守る沿線住民の会」が東京外環道の陥没事故についての学習会。リニアの風越山トンネルも外環道と似た条件(未固結の地質、大深度、大掘削断面)でシールド工法で工事が行われます。上郷黒田地区の住宅地などでも調布と同じような被害が予想されます。2020年10月に調布市内で起きた住宅地の陥没事故についてジャーナリストの樫田秀樹さんに話していただく予定です。日時は3月11日午後1時30分から、飯田市上郷公民館。 ⇒ 案内チラシ


3月31日(f) 『信毎』21面 "中川村道城坂線に防犯灯設置の方針 JR 安全性向上へ住民要望"。

3月31日(e) 『信毎』21面 "飯田・上郷北条地区4~6月 ダンプ1日最大220台 通行量公表 国道153号片道で "。

3月31日(d) 『信毎』9面 "伊藤製菓 生産能力3割増 高木 新工場5月完成 リニアで移転 23億円投資"。

3月31日(c) 『信毎』3面 "豊丘の新変電所と 分岐線1年の遅れ 中電パワーグリッド"。

3月31日(b) 『信毎』2面 "ローカル線分岐点 未来へのルートは(4)鉄道ジャーナリスト 梅原淳さん(57) 多彩な方策まだある どのように残すか議論を"。

3月31日(a) 阿智村議会のリニア対策特別委員会は30日、クララ沢の残土受け入れを妥当と判断:『信毎』21面 "阿智村、「クララ沢」受入れ トンネル工事残土 県・JRに伝達 協定締結条件"、『南信州』11面 "阿智村 クララ沢受け入れ決定 残土置き場 管理計画の早期協定条件に"、『中日』22面 "JRの残土計画 阿智村受入れ クララ沢に置き場"。

3月30日(f) 『信毎』21面 "飯田市平和祈念館の731部隊展示で市教委提示 「判決文掲載の:解説パネル」案 検討委会合 委員からは 「何を学ぶかの議論必要」指摘"、『中日』13面 "731部隊説明に判決文引用 平和祈念館展示パネル 飯田市教委提示"、『南信州』7面 "パネル展示の素案提示 飯田市平和記念館 検討委が第2回会合"。

3月30日(e) 『中日』14面 "リニア駆ける谷(3)若者が考えるリニア 高い関心 利便性に期待"。街頭で若者100人に対して行ったアンケートの結果について、「…地域へのプラス効果を期待し、高い関心を示す若者が多かった一方、疑問や懸念を持つ人もいた…」 と記事はまとめているのですが、実は期待感を持っているのは約8割で懸念は1割に満たないわけで、本来「地域へのプラス効果を期待し、高い関心を示す若者が多く、疑問や懸念を持つ人はほとんどなかった」と書いても問題ないはずなのに、まあ、若者たちよりは多少なりとも大人としての見識のある記者さんは、調査した数が少ないこともあって、「一方、疑問や懸念を持つ人もいた」と書かずにはおれなかったということなんでしょう。長野県世論調査協会の調査では「リニアに期待していない」が約7割がでした(参考1参考2)。

3月30日(d) 『南信州』6面 "伊那谷をテーマに描く 「美術と風土」の特別展 飯田市美博"。⇒ "【特別展】美術と風土 アーティストが触れた伊那谷展" の "チラシ" には、「伊那谷とは南アルプスと中央アルプスに囲まれた長野県の南信地方をさす言葉で,そこには北の諏訪湖から出た水が周囲の山々から出る水を合流させて流れる天竜川が南下し,その南は天竜峡と呼ばれる険しい渓谷によって囲まれた地域を含みます。今では中央道が走っていて,名古屋から恵那山トンネルを通ってそこに行くのは簡単ですが,それ以前は飯田線による交流が唯一の交通手段で,中央線は中央アルプスの西側のいわゆる中山道を走っていました。では人里離れた地かというとそうではなく,万葉集をはじめ歌に詠まれた歌枕の地であり,源氏物語には園原の帚木(ヒノキ)が巻名になっていたり,富岡鉄斎が南朝系の尹良親王の遺跡を二度にわたって訪ねたりしています。また飯田は近代日本画の礎を築いたと言える菱田春草の生誕地でもあります」(強調は引用者)で止めておけば良かったのに「さらに近い将来にはリニア新幹線の長野県駅が飯田に設置されます。」だってさ。

3月30日(c) 『信毎』2面 "下條の残土置き場計画地 工事用車両の定期監視を 県、JRの環境保全計画に助言"。 ⇒"環境影響評価法対象事業 中央新幹線(東京都・名古屋市間)" > "【技術委員会】令和4年度第7回(令和5年1月19日)" の「令和4年12月」に "「下條村内発生土置き場(睦沢)における環境保全について」に対する県の助言(PDF:177KB)" と下條の置き場について審議した "【技術委員会】令和4年度第7回(令和5年1月19日)" で、JR東海の示したスライド、県の助言に対するJR東海の対応方針、会議録があります。

3月30日(b) 『信毎』2面 "地方鉄道話し合う新たな仕組み 「協議会に高校生を」 国交省鉄道局長が考え"。

3月30日(a) 『信毎』2面 "ローカル線分岐点 未来へのルートは(3)「なぜ必要か」考えて 負担者の共感も得るには 名古屋大大学院教授 加藤博和さん(53)"。

3月29日(e) 『信毎』7面 "国内短信▼津軽線の単独維持困難"。

3月29日(d) 『信毎』2面 "ローカル線分岐点 未来へのルートは(2)滋賀県知事 三日月大造さん(51) 「参加型」交通税検討 乗らない人とも丁寧対話"。

3月29日(c) 『静岡新聞』 "リニア工事 井川にトンネル合意 保全か地域振興か交錯【伝えたい 政令市の現場から② 静岡市㊦】"。

3月29日(b) 『信毎』21面 "松川町内の残土運搬ダンプ 6月以降「さらに片道150台」 JR東海説明 1日計270台に増加へ"、『南信州』2面 "洞新線、護岸線整備が完了 松川町 リニア対策委で報告"。

3月29日(a) 28日、東京高裁でストップ・リニア!訴訟の控訴審の第3回口頭弁論がありした。続きを読む / 『赤旗』15面 "JR経営に悪影響も リニア訴訟控訴審の報告会"。

3月28日(f) 『中日』27面 "東名阪5台事故 3人死亡 三重・亀山 2人は車外にいたか 高速道 停止車両へ衝突多発"。記事は高速道路上で車を止めざるを得ない場合「警察庁は(1)路上に立たない(2)車内に残らない(3)安全な場所に避難する-の三原則を呼びかけている」と書いていますが、掲載された写真を見ると、この事故の現場は切りとおしの場所なので、素早く安全な場所に逃げることはできなかっただろうと思いますね。

3月28日(e) 『信毎』2面 "ローカル線分岐点 未来へのルートは (1) 長野大(上田市)環境ツーリズム学部教授 古平浩さん(54) 事業者任せには限界 地方から国に議論提起を"。

3月29日(d) 『信毎』7面 "国内短信▼ダム取水抑制案の協議了承 "、『中日』25面 "JRの取水抑制案 静岡県や市町了承 リニア・大井川流量減"。『信毎』ではと『中日』の見出しを比べると、『信毎』は「取水抑制案についての協議を了承した」、『中日』は「取水抑制案を了承した」と、かなり意味がちがってきます。本文では『中日』も「取水抑制案について、東京電力側と協議を始めたい考えを説明、県や市町は大筋で了承した」となっています。以下、『静岡新聞』の関連記事:

3月28日(c) 『信毎』7面 "国内短信▼リニア、川崎で調査掘進に着手"。

3月28日(b) 『朝日』35面 "JR東海に賠償命令 運転士ら希望の年休取れず 東京地裁判決 恒常的な要員不足認定"、『信毎』31面 "年休取得巡りJR東海に賠償命令"。

3月28日(a) いよいよどうかしちゃったの?という感じですね … Youtube の "リニア中央新幹線チャンネル【JR東海】" の "リニアダンス"

3月27日(a) Youtube の "リニア中央新幹線チャンネル【JR東海】" の "「教えて!リニアのリアル ~地域整備をサポート!発生土の役立つ使い方~」(2023年3月20日~3月26日 飯田ケーブルテレビ放送)"(3月27日掲載)。2023年3月現在、残土の処分先で決定したのは18カ所で発生総土量974 万㎥の約4割と説明しています。

3月26日(g) 『赤旗』2面 "原発再稼働・リニア きっぱり反対の議席 小池氏が静岡・浜松で訴え"。

3月26日(f) 『赤旗』4面 "一部廃線撤回指導を JR根室線 紙氏、国交省に要求"。

3月26日(e) 『赤旗』13面 "進まぬホームドア設置 視覚障害者 歩行「綱渡り」"。

3月26日(d) 『南信州』1面 "若者世代呼び込み活力へ 喬木村 初の集合型村営住宅竣工"。リニアの移転対象者向けの代替地またはすぐ隣に建設された村営集合住宅。

3月26日(c) 『南信州』3面 "JR飯田線 旧線の遺構を観光資源に 天龍村 ツアー受入れへガイド育成"。

3月26日(b) 『日経』2面 "鉄道延伸、自治体が熱 ローカル線、赤字相次ぐなか つくば沿線、再開発契機に"。

3月26日(a) 『信毎』27面 "計画通りなら盛り土崩れず 熱海土石流 行政監視不足 批判も 県が追加検証"(『日経』27面 "熱海土石流の盛り土 計画通りなら崩れず 県が追加検証"、『中日』27面 "「15メートル以下なら崩れず」 熱海盛り土、静岡県追加検証"、同じ記事)。

3月25日(i) 『静岡新聞』 "JR、田代ダム案説明へ 流域の意見集約不透明 27日に利水関係協議会【大井川とリニア】"。

3月25日(h) 『信毎』26面 "4.9県議選 立候補予定者に聞く(下) 飯田市・下伊那郡区(定数4)"。質問事項の一つに「地元で工事が進むリニア中央新幹線への考え方」があります。回答を見ると、選挙の時にこそ、重要な問題について、明確な意見を述べるべきなのに、予定者があいまいな回答しか出来ないのは、地域の住民の政治に対する考え方が変だという側面があると思います。たしかに、県知事選で飯田市役所前でリニアについて強い批判を含む演説をした金井さんは見事に落選しましたが、本当に、リニアについて批判したことが落選の主因だったのか。普段、リニアついて批判的なことを言っていたのに、選挙になったとたん、リニアに反対ではないと言ったのでは。そういうことの繰り返しでは進歩はないと思いますね。まあ、少しでも、リニアに批判的なことを言ってるのが女性の予定者2名だけ。残りの自公無所属の男性4人は、駄目だね。

3月25日(g) 『信毎』27面 "「クララ沢」で受入れへ トンネル掘削で出る残土20万立方メートル 阿智村民の対策委 方針了承 JR東海による説明 他の選択肢は示されず 住民「妥協と諦めだ」"、『中日』16面 "掘削残土の置き場 クララ沢で容認で 阿智村対策委"、『南信州』1面 "阿智対策委 残土受け入れ了承 クララ沢 特別委後に村が決定へ"。『信毎』によれば、クララ沢の近くの住民の方は「『仕方ない。妥協と諦めだ』…『決まったことを押し付けられた印象だ』と感じる。置き場を巡ってはクララ沢か下流区域かの二択で議論が進められ、トンネルから残土を運び出す萩の平非常口の建設を拒む選択肢はそもそもないに等しかった。…リニア開通に直接の恩恵を感じにくい山間部の住民に、負担が積み重なっている。」。山梨実験線沿線では、騒音対策のため、JR東海が移転をすすめているという話も聞きます。騒音は迷惑ですが、残土は危険です。住居の移転という選択肢もあるはず。まだ、議会の特別委員会の議論があるので若干の期待をしたいですが…。

3月25日(f) 『信毎』13面(読書欄) "本の散歩みち 著者×語る 安倍1強政治の「黒幕」に迫る 『国商』 森功さん"。JR東海の名誉会長だった葛西敬之氏について書かれた『国商』の著者・森功さんへのインタビュー記事。「『安倍1強の手綱を握る「黒幕」という表現がぴったり。…』… 国士と呼ばれた葛西さんだが、そんな彼にも『権力や名誉への渇望を感じた』と話す。… 最後まで推進したリニア中央新幹線の開業は、地元の反対もあり遠い。JR各社のローカル線も赤字で、葛西さんの功罪を問うべきだと考える。『国鉄改革やリニアの検証は間違いなく必要です』」。

3月25日(e) 『日経』5面 "鉄道・運輸機構 理事長に藤田氏"。2019年まで鉄道局長をしていた藤田耕三氏が鉄道・運輸機構の理事長に。藤田氏は2015年の8月1日に、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会と南信州新聞社の共催で飯田市内で行われた「リニア新幹線の開通を見据えた講演会」で講演をしています(『南信州』2015年8月4日 "本紙創刊60周年記念でリニア開通を見据えた講演会"、講演内容は同紙面9、11、12日付に掲載)。風越山トンネルは運輸機構が建設を請負ます。

3月25日(d) 24日、3月で退任するJR東海の金子慎社長が最後の定例会見:『中日』8面 "リニア静岡未着工「心残り」 JR東海金子社長 最後の会見"、『信毎』1面 "静岡工区未着工「大変心残り」 金子・JR東海社長 退任控え"。/ 『静岡新聞』 "JR東海社長一問一答 着手見通し立たず心残り【大井川とリニア】"。

3月25日(c) 『信毎』35面 "東海道新幹線 半自動化へ N700Sで28年導入目指す"、『中日』8面 "新幹線の半自動化 JR東海28年目標"。

3月25日(b) 『信毎』33面 "登用差別でJR東に慰謝料支払い命令"。

3月25日(a) 国土交通省が、リニアの工事申請(その2)に対する認可についての審査請求書を提出した(2018年5月17日)人たちに、審理手続きを行う審理員として、国土交通省鉄道局国際課国際協力政策調整官の角野貴優氏を指名したという内容の書面を郵送。

3月24日(d) 22日の大鹿村リニア連絡協議会関連記事:『信毎』19面 "大鹿村の変電所工事に要対策土を活用の考え JR、重金属溶出抑制なら"、『中日』16面 "鳶ヶ巣環境対策 今月から工事着手 JR東海明かす"。/ 『南信州』9面 "大鹿村 鳶ヶ巣環境対策に着手 JR東海 要対策土試験は準備工事始まる"。

3月24日(c) 『赤旗』12面 "高速道路機構 修繕費削ると助成金 笹子トンネル事故に影響か"。

3月24日(b) 『赤旗』4面 "地域公共交通活性化法改定案可決 ローカル鉄道維持せよ 高橋氏"(web版)。「ローカル鉄道の危機的状況は▽地方人口減少を招いた東京一極集中の推進▽マイカーへの転換を加速した高速道路整備促進―など国の施策による結果」、「国民の移動の権利を保障する公共性より、利益を優先させる民間事業者では限界がある」、「1987年の国鉄分割民営化を反省し、ローカル鉄道を維持活性化させることに国が取るべき責任がある」。

3月24日(a) 『日経』9面 "野村不系、JR東 金融参入 技術革新と規制緩和で壁低く 銀行機能と事業連携"。

3月23日(c) 『静岡新聞』 "湧水対策 リニア田代ダム案 冬場の成立可否、JR明確にせず"。

3月23日(b) 『静岡新聞』 "リニア・ボーリング 13~18日削孔なし JR"。

3月23日(a) 『朝日』29面 "通学回数券廃止 通信制が悲鳴 生徒「学校に行けなくなる」 に直し・代替措置訴え"。

3月22日(c) 何の灯か?。中電の高圧送電線(南信幹線)からリニア送電線に分岐する変電所に電線を落とすための新しいNo.147号鉄塔のてっぺん付近に点滅する白い灯が3つ見えています。以前、航空障害灯がともっていたあたりです。
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3月22日(b) 『信毎』2面 "残土処分場計画 JRに撤回要求 岐阜の住民団体"、『岐阜新聞』 "リニア残土処分場に反対、環境保全に不安 岐阜・御嵩町民組織、町とJR東海に決議書"。

3月22日(a) 『信毎』19面 "宮城訪問の高校生5人 飯田下伊那の課題と向き合う 地域は「自分がつくる」 祭りやリニア…被災地での学び還元"。/ 『南信州』1面 "被災地の学び 飯田で生かす 高校生講座 東北スタディツアー報告会"(web版)。

3月21日(b) 『信毎』21面 "廃棄物焼却灰含む土 阿智のリニア絡む工事現場から 900トン処分必要 村道拡幅作業 中断"。256号線沿いのこの場所の2014年ころの様子(ABC)。記事を読むと、最近わかったような感じなんですが、なにかの施設があったのは明らかで、それを村が忘れていたなんてことがあるのか不思議な話です。

3月21日(a) 20日の静岡県の有識者会議の専門部会の記事:『信毎』7面 "静岡県境の手前 300メートルから慎重に 先進ボーリング JR東海"、『中日』27面 "リニア工事の調査 湧水多ければ中止 山梨で掘削 JR東海"、『静岡新聞』 "「慎重な削孔」県境300メートルに JR、湧水対策で拡大 静岡県専門部会【大井川とリニア】"。

3月19日(a) 『日経』7面 "「新横浜線」開業 沿線開発が始動 大型商業施設や病院整備へ"。

3月18日(d) 『南信州』17日 "【飯田市】リニア中央新幹線「風越山トンネル上郷工区」に関する説明会"(紙面19日1面)。『南信州』は「シールドマシンは外径約14メートル、機長約15メートル、総重量は3000トン。」と説明されたと書いていますが、「機長約15メートル」という説明はなかったような気がするし、一般的にシールドマシンの全長は約100mほどあるはず。約1年作業が中断した第一首都圏トンネルの北品川立坑では、掘進を再開したものの約7m(セグメント3つ分)ほどしか前進出来ていないので、まだ全体で60m以下しか掘れていないので、シールドマシンの一番後ろの部分が地中に入ったかどうかといったところだろうと思います。/『信毎』19日27面 "風越山トンネル上郷工区・本線トンネル 詳細ルート・深さ提示 JR東海 地元向け説明会"。「出席者からは、30メートルより深い場所についても、所有権者の承諾を得てから掘削を求める声などが出たが、JRは『個別に説明する』とするにとどめたという。」。私の記憶では、個別に訪問し説明するときに工事をすることについて承諾するという内容の書類(たとえば、A4で1枚程度でJR東海殿、だれだれはその所有する土地の地下でトンネル工事をすることを承諾しますという内容の)をつくるのかという質問に対して、「個別に訪問して説明する」とだけこたえていました。家屋調査などについて希望者だけでなく全体にという声もありました。/ 『中日』21日17面 "トンネル上郷工区 工法などJR説明 住民から不安の意見も"。

3月18日(c) 『信毎』27面 "熱海土石流、盛り土内部から放射性物質"。福島第一原発事故で拡散したものとみられる放射性セシウムが崩落地点に残った盛土の中から見つかる。

3月18日(b) 『日経』7面 "鉄道7社、きょう一斉値上げ 首都圏大手、初乗り10円程度 バリアフリー・需要減で"、"オフピーク定期 1割安く JR東、平日朝の混雑時以外"。/『信毎』19日31面 "バリアフリー充実へ首都圏鉄道が値上げ JR東は時差定期を発売"。

3月18日(a) 『南信州』11面 "開業効果をどう生かすか リニアまちづくり講演会"。講師の前内閣官房審議官・間宮淑夫氏は、国の地域活性化策は「毎回目標と手段が違う」と説明。「リニアができる効果は大きい」とし「チャンスを生かすも逃すも地域次第で、成功した地域は何かしらの取り組みを行っている」と話されたそうです。国の政策は猫の目行政だから地域の発展は地域の自己責任ですよといってるようなもんですね。藻谷浩介さんが、新幹線の駅ができる予定のある地域では、地域の行政当局の新幹線頼みの無為無策がはっきりするので、新幹線の駅が早くできたほうが良いと話すんですよといっておられたのを思い出しました。地元で独自に工夫してやらないとこの講演会の内容は Youtube の「リニア開業を見据えたまちづくり講演会事務局」のチャンネルで公開されるそうです。

3月17日(e) 『日経』17面 "室温で超電導実現か 米大、20年の論文は撤回"。

3月17日(d) 『信毎』21面 "阿智・清内路 残土置き場候補地の説明会 盛り土管理 住民拭えぬ不安 管理方法巡り 住民とJR 折り合わず 受入れ賛否 割れたまま終了"、『南信州』9面 "阿智村 管理計画の明示求める声 清内路 クララ沢の住民説明会"(web版)。

3月17日(c) 『信毎』21面 "ダムで水没予定 地域住民の暮らしは 長崎の記録映画 あす飯田で上映会 リニア工事反対する大鹿村民らの会 企画"。

3月17日(b) 『南信州』6面 "しんきん羅針盤:佐久市の事例からリニア新幹線への期待について考える"。

3月17日(a) 『南信州』2面 "県議選へ準備着々と 投票用紙が飯伊に届く"。県議選の投票用紙が飯田市役所と県南信州地域振興局(県合同庁舎)に届いたというニュース。「下伊那郡13町村分が入ったダンボール箱は…県飯田合同庁舎に到着した。県南信州地域振興局リニア活用・企画振興課の職員が慎重に枚数を確認しながら、各町村別に仕分けた。」

3月16日(e) 『静岡新聞』16日 "県境ボーリングに「ジレンマ」 田代ダム案実現遠のく? 静岡県側「今行う必要ない」"。

3月16日(d) 15日、中央西線の中之沢トンネルの側壁から複数のモルタル片(セメント片)合計約92キロが線路内に落下。最大のものは重さ約50キロ(『信毎』29面 "塩尻の中央西線トンネル内にモルタル片92キロ"、『中日』14面 "モルタル片92キロ トンネルで落下 塩尻のJR中央線")。「緊急点検し、トンネルの安全や強度に問題はない」(『中日』、『信毎』)とJR東海はいっているのですが、どうして落下したかという点について記事にはJR東海の説明がないし、たまたま列車が通過しなかっただけで助かったという点からいえば、「安全や強度に問題があった」ということですね。⇒ " 中央本線 日出塩駅~贄川駅間 トンネル内のモルタル落下について"

3月16日(c) 『日経』15面 "台湾新幹線の新車両受注 日立・東芝連合、1240億円で"、『信毎』8面 "台湾新幹線、日本から調達"。/『中日』17日 "日本から新車両 台湾新幹線購入"、"JR東海が技術支援 N700Sベース"。

3月16日(b) 『信毎』23面 "残土使う土地改良事業 説明 駒ヶ根・新宮川岸地区に関し"。

3月16日(a) 『南信州』1面 "根羽村でアイシン338トン 県のCO2吸収量認証 大鹿村でJR東海"。企業の支援で行われた森林づくりをCO2吸収量として評価・認証する制度で、JR東海が支援した大鹿村の森林約21ヘクタールについて認証された吸収量が年間にして84.5トン。リニアの工事で排出するCO2の排出量のほうが大きいのではないかとおもいますが、記事はその点については書いていないです。

3月15日(f) 『信毎』26面 "リニア談合 罰金 判決に鹿島上告"。/ 『信毎』29面 "リニア談合、全て上告"。

3月15日(e) 14日開かれた飯田市議会のリニア推進特別委員会で、飯田市が「リニア推進ロードマップ 23年度版」を示す(『信毎』19面 "リニア推進ロードマップ 23年度版に更新 産業団地造成など盛る"、『南信州』1面 "飯田市 黒田工区今夏にも掘削へ リニア工程表を時点修正(web版)")。黒田工区について、『南信州』の取材に古谷長野県担当部長は「23年春には斜坑の掘削にはいりたい」(1月13日1面)と話していたので、ヤード整備が遅れているようです。

3月15日(d) 『静岡新聞』 "リニア・ボーリング JRに「科学、工学的指導」 国交省審議官"。

3月15日(c) 『静岡新聞』 "利水関係協議会、3月開催で調整 川勝知事「一度に説明を」【大井川とリニア】"。

3月15日(b) 『静岡新聞』 "静岡県「関係協議会で回答」 東電協議開始巡りJRに文書【大井川とリニア】"。

3月15日(a) 『静岡新聞』 "リニア県境ボーリング 693メートル地点に到達"。

3月14日(a) 『静岡新聞』 "リニア田代ダム案 個別確認の了解を JR、静岡県に再要請"。

3月12日(e) 『日経』6面 "News Forecast 首都圏の広域移動、活発に 18日 相鉄・東急の「新横浜線」が開業"。新幹線の新横浜駅近くのトンネル工事で2020年の6月12日6月30日陥没事故を起こした路線。参考:"相鉄・東急 新横浜線 2023年3月開業予定| 東急電鉄株式会社"、"2023.3.18相鉄・東急直通線開業|相鉄グループ"

3月12日(d) 『中日』22面 "飯田 トンネル工法「不安隠せず」 講演会で危険性指摘"。/ 『信毎』14日22面 "トンネル掘削工事 他地域の事例学ぶ 飯田の「沿線住民の会」が講演会 フリージャーナリスト招き"。/ 『赤旗』17日 "トンネル掘削に不安 長野・飯田 リニア工事で学習会"。

3月12日(c) 『中日』22面 "駒ヶ根 残土を農業効率化に活用へ 土地造成工事説明会 安全確保を強調"、『長野日報』6時00分 "新宮川岸土地改良 リニア発生土6月から運搬"。

3月12日(a) 『日経』5面 "首相を目指した理由 「日本で一番権限大きい」 岸田首相、子どもの質問に"(web版)、『FNNプライムオンライン』"岸田首相「日本で一番権限大きい人なので首相目指した」 中学生の質問に"。

3月11日(a) 『南信州』1面 "飯田南バイパス事業化へ 国交省 中部地方小委は「妥当」と判断"(web版)。このバイパスは中止になった中津川線の二ツ山トンネルと重なります(参考:『乗りものニュース』2023年3月7日 "消滅間近!? 未完成の「国鉄中津川線」遺構 国道153号「飯田南道路」事業化で撤去か")。

3月10日(d) 『静岡新聞』 "リニア・田代ダム案 静岡県「早急に協議会開催」 JRに説明要請"。

3月10日(c) 『静岡新聞』 "リニア工事 削孔で地下水の流出否定 JR社長定例会見"。

3月10日(b) 『日経』2面 "赤字路線 再編協議を要請 久留里線、自治体に JR東、バス転換など視野"。

3月10日(a) 『中日』18面 "リニア時代 魅力ある飯伊に 地元高校生 調査や座談会 震災被災地視察 問題意識芽生える"。/ 『信毎』12日27面 "リニア時代の飯田 語らう会 東北訪問の高校生「自分たちの地域考えたい」"

3月9日(d) 『信毎』20面 "トンネル工事の課題 探る 住民の会 飯田で11日に講演会"。このページ「予定、3月11日」の集会についての記事。

3月9日(c) 長野県は、JR東海によるリニア中央新幹線関連工事に係る「令和3年度における環境調査の結果等について」に対する県の助言を9日付でJR東海に通知(⇒ 長野県 > リニア中央新幹線関連工事に係る令和3年度における環境調査の結果等に対する県の助言をJR東海に通知しました)。助言の一つ:「坂島非常口や戸中非常口等の複数工区の工事排水路の流末において検出されている六価クロムは、工事用セメント由来の可能性があることから、必要に応じて工事排水の水質の調査頻度を見直すとともに、引き続き工事排水の適切な処理を徹底し、排水先となる河川の現況の水質を大きく悪化させないようにすること。」、もう一つ:「大鹿村内の釜沢水源における冬期の湧水量の減少や、南木曽町内の観測井戸における水位低下について、工事による影響の有無を整理するとともに、降雨量との関係を明らかにした上で、具体的なデータを用いてその根拠を示すこと。」。/ 『南信州』11日7面 "要対策土の適切管理を リニア工事 環境調査結果に県が助言"。

3月9日(b) 長野県の阿部守一知事は東京都内でJR東海の金子社長と丹羽次期社長と会談:『中日』14面 "開業時の早期明示を 知事、JR東海社長に10項目要望"、『信毎』2面 "阿部知事 JR東海社長と対面会談 地域の切実な声 どこまで 騒音・残土・工事 対策 やりとり乏しく"(web版)。会談は冒頭以外は非公開。『信毎』によれば、知事とJR東海社長とのやり取りは「地元への丁寧な対応により不安を払拭するようお願いした。『しっかりと地元の不安を認識し、丁寧に進めたい』。会談後の取材に知事はこう強調」、また、「県リニア整備推進局の説明によると、具体的な対策に関するやり取りは乏しかった。例えば騒音は長野県駅(仮称)近くの一部で70デシベルの県基準を超えることが予想される。知事は基準をできるだけ下回るよう求め、金子社長は『基準達成を第一に努力する』としたが、地元が求めてきた防音フード延伸の可能性には触れなかった(*)。…飯田市上郷黒田の住宅街の直下を通る『風越山トンネル』工事を巡り、地域住民への説明を急ぐ必要については話題にも上がらなかった。」。『信毎』の記事には「静岡工区」という文字が全く出ていないのですが、『中日』は「静岡工区の着工のめどが立っていないことを念頭に、開業時期の早期明示と県内工区の早期完成のほか…」と書いています。/『長野日報』06時00分 "リニア整備へ会談 知事とJR東海社長"、『南信州』15時22分 "リニア計画で阿部守一長野県知事とJR東海の金子慎社長が東京都内でトップ会談"、『産経』8日18時48分 "リニア開業時期の説明要望 長野知事がJR東海と会談"。 * 下線は引用者。この部分は、『中日』のこの記事と事実についてちょっと違いがあるかなと思います。/『南信州』10日7面 "「地元への丁寧な対応を」 リニア計画 知事とJR東海社長が会談"。

3月9日(a) 『静岡新聞』 "「田代ダム案 工事中限定」 文書送付 JR、静岡県に前提条件確認"。

3月8日(c) 『静岡新聞』 "リニア工事 ボーリング進捗なし JR 2月27日~3月4日"。

3月8日(b) 『日経』5面 "デジタル・脱炭素 中核 新国土計画の骨子案"(web版)。「リニア中央新幹線の開業など三大都市圏を結ぶ「日本中央回廊」(仮称)の形成も盛り込んだ。」

3月8日(a) 『南信州』1面 "国道153号 飯田北改良が着工 新戸川函渠工事の安全祈願祭"(web版)。

3月7日(e) 『静岡新聞』 "静岡市長選に鈴木氏擁立へ 共産静岡県委員会"。

3月7日(d) 『信毎』7面 "根室線の24年春廃止提案"。

3月7日(c) 『南信州』2面 "変化に備え態勢整備を ロータリーMで講演 JR東海の須田顧問が助言"。

3月7日(b) 『南信州』1面 "飯田市 検討の枠組みを提示 リニア駅活用へ10テーマ"、『信毎』19面 "自動運転 実証実験へ 飯田市23年度 リニア駅2次交通"。飯田市は「リニア駅(上郷飯沼・座光寺)からの2次交通として、小型バスによる自動運転の実証実験を初めて実施する」(23年度予算案に2262万円計上)といっているようです。1日6800人も利用者がいるのに小型バス。

3月7日(a) 『中日』21面 "座光寺の防音フード問題 設置せず個別対応で"。記事は書いていませんが、この結論は関係する住民の中で一致しているものではないようです。JR東海は、フードを設置できない理由として、火災など事故の時に救援のためフードのない場所がどうしても必要と説明しているようです。この区間は明り区間ですが完全に高架です。さらに6mの高さの防音壁があって、どうやって地上から救援するのか、そのへんの具体的な説明があったのかどうか? 東京方面からなら西へ約1.2㎞進めば中間駅があるし、名古屋方面から来た列車をわざわわざ駅から東の高架部まで走らせて停車させるつもりなんでしょうか。だいたい、JR東海の説明通りであれば路線全体の86%が地下を走ったり、地上部でも防災フードが必要なリニアの安全性は低いと思います。たぶんリニアの軌道の構造は、雪に弱いはず。だから防音という文字がついていますが防音防災フードの本当のところは防災なんだろうと思います。札幌と千歳空港間でなく、実験線が雪がほとんど降らない山梨県になったのもそのへんに理由があるのかも知れません。そんな山梨実験線で最近、騒音がひどい路線そばの住民たいして、JR東海は、融雪施設を建設するので立ち退いて欲しいと話をしているようです。

3月6日(b) 『信毎』29面 "飯田線高遠原駅で列車がオーバーラン"。JR東海によると、停車駅なのに通過すると勘違いしたようです。

3月6日(a) 超電導リニアはハリコの虎 :『信毎』29面 "JCJ賞受賞の本紙「土の声を」取材班 リニア事業「立ち止まり検証を」 オンライン講演会で訴え"。(1)『「小さな声の中にこそ、巨大なリニア計画の光と影を考える原点がある」』。(2)「地元の市町村や経済団体がリニアを長年誘致してきた経緯から『住民に寄り添わないJRに対し、疑問を抱いても強く出られない面があるのではないか』」。(1)については、リニアのような公共事業は直接かかわる住民にとっては戦争と同じようなものだということもありますね。(2)については、リニアのような漠然として内容のない「ハリコの虎」に畏怖の念を抱き、ありがたがるような市町村や地元の経済界だから、地域が「発展」しなかったともいえますね。不謹慎といわれるかも知れないですが、思い出したので書いときますが、「ハリコの虎」というのは、最近はとみに評判の悪い毛沢東のことば:「すべての反動派はハリコの虎である。反動派は、見たところ、おそろしそうでも、実際には、なにもたいした力はもっていない。ながい目で見れば、ほんとうに強大な力をもっているのは、反動派ではなくて、人民である。」(「アメリカの記者アンナ・ルイズ・ストロングとの談話」(1946年8月)、『毛沢東選集』第4巻)、「強大だといわれるすべての反動派は、どれもこれもハリコの虎にすぎないといった。その理由は、かれらが人民から遊離していることにある。見たまえ、ヒトラーはハリコの虎ではなかったか。ヒトラーはうちたおされたではないか。わたしはまた、ツァーはハリコの虎であり、中国の皇帝はハリコの虎であり、日本帝国主義はハリコの虎であるといったが、見たまえ、みなたおれてしまった。アメリカ帝国主義はたおれておらず、まだ原子爆弾をもっているが、わたしのみるところでは、これもたおれるし、やはりハリコの虎である。」(各国共産党・労働者党のモスクワ会議における講話(1957年11月18日))。JR東海の名誉会長だった葛西敬之さんが中国嫌いだったというのもわかる感じがしますね。

3月5日(b) リニア新幹線がかなり無理筋の計画で、実際、沿線各地で思うように進んでいないです。JR東海内部でも、葛西氏と安倍氏が亡くなって重しが外れたのか「脱新幹線依存」(『中日』2月8日)をという声まで出始めたのに、また、『日本経済新聞』なども「計画見直しの議論が広がるのは時間の問題だ。」(1月8日)、とか「全線開業を目指す4新幹線は工事や着工の遅れが目立つ。資材や人件費高騰にくわえ、コストを冷静に見極めようとする地元の壁も高い。人口減で自治体財政は苦しく、新幹線開業のハードルが上がる。」(1月29日)と書く現状です。そんななかで、飯田市議をやめ長野県議選に無所属で立候補しようといういさましい方がいるそうです。『南信州』2面 "県議選情報2023:「目の前の好機生かす」 新人新井氏が事務所開き"。「新井氏はリニア開業に絡めた経済基盤の成長を視野に『目の前にあるチャンスを生かす』と決意を述べた」そうですが、まだ、リニアは「目の前」にないし、多分永遠に来ないと思います。「リニア命」の「自爆テロ」、ご苦労さんです。

3月5日(a) クララ沢関連で、『南信州』1面 "阿智村 災害回避へ効果も 清内路クララ沢 残土処分巡り専門家"(web版)。『南信州』の見出を読むと谷に残土を埋めることで防災効果が高まると誤解する人もいるかもしれません。豊丘村あたりでも残土を谷埋め盛り土することで防災に役立つといった声がなかったわけではないですが、議論のなかで前面に出ることはなかったと思います。ちゃんとした専門家は、もともと削れてできた谷に残土を埋めることは自然の摂理に反するといっています。専門家が工学的な知見以外の範囲で防災効果があると発言したとしたら非常に問題だと思います。長野県は危険性があると認識しているから「崩壊土砂流出危険地区」に指定しているわけですから、残土を置かなくても将来的に対策をする可能性はあります。民間企業がやることでなく「公」がやることなので永続性も期待できます。紙面によれば住民から:

という質問が出ていますが、それは、(1)今のままで、長野県などが公の立場で、適切な防災対策をしていく場合(例えば豊丘村の南の沢や牛草沢のように)と、(2)残土を安全対策を施して埋め立ててから、民間会社のJR東海が将来にわたって管理していくのと、どちらが安全かという質問ではなかったと思いますね。

3月4日(h) 『信毎』16面にJR東海が全面広告。「三大都市圏を一つの巨大都市圏に。飯田市から品川まで約45分。 リニア中央新幹線 早期開業にむけて全力で取り組んでいます。」。JR東海は、3日には『日経』34面に「会いにいく、が今日を変えていく。」という全面広告をのせていました。ニューヨークでリニアのPRをしたり、静岡県がいやがる高速長尺ボーリングを強引に始めたり、新聞に全面広告をのせたりと、JR東海が最近やってることは、「灯滅せんとして光を増す」(とうめっせんとしてひかりをます)の趣がありますね。JR東海は名古屋本社の会社なのに「飯田市から品川まで約45分」か。伊那谷の住民の目は全部が東京を向いていると思っているようです。

3月4日(g) 『信毎』31面 "残されたブナに何思う? リニア工事 大鹿の巨木 描いた青木さん 中川で展示 変わる風景「問題考えて」"。中川村片桐の「たろう屋」でリニアの送電線工事のため伐採されそうになったけれどどうにか残されたブナの古木を題材にした絵画展(19日まで、11時~18時、火曜日休み、入場無料)。会場は、飯田方面からは県道218号(旧国道153号)「中川村片桐」信号を左折、約140m進んで左折、約170m先の左側。

3月4日(f) 『信毎』22面 "「クララ沢」盛り土計画 要点は 「管理方法 JRと詳細な約束を」 熱海土石流災害を調査 専門家2人阿智で講演"。谷に残土を埋めず今のままでおくのと、残土を埋める場合とどちらが、防災効果があるかという質問に、村が招いた専門家は、盛り土してJR東海が将来にわたって管理する方が現状のままよりは良いと答えています。住民の質問が、残土を置かずに、適切な防災対策をしていく場合とという質問ではなかったようですね。

3月4日(e) 『日経』12面 "鉄道システム受注 三菱商事 フィリピンで2600億円"。

3月4日(d) 4月の県議会選挙にそなえて…:『南信州』7面 "リニア見据え企業誘致は 県会一般質問で川上氏"。川上氏は公明党公認。リニア計画による地域破壊の現状を見ると、県議選でリニアの効果についての政策で指示が得られるとは思えません。リニアの効果をいかすことを主な主張として立候補するらしい、飯田市議の方もいますが、なにかちょっとずれてんじゃないかと思いますね。

3月4日(c) 『中日』30面 "リニア調査掘進開始遅れ"。2022年3月に掘削を開始する予定だった春日井市内の坂下西工区のシールドマシンによる掘削の再開始が遅れる見通し。この冬までに再開するはずだったけれど今年前半に。JR東海は「現時点で工期全体への影響はない」としているそうですが、確かに、沿線各地で工事が遅れている状況からすれば「2027年開業は絶対無理」どころか「完成できるかどうかわからない」という意味の「工期全体への影響」ないでしょうね。

3月4日(b) 『中日』7面 "社説:社説:北陸新幹線延伸 費用対効果見直し急げ"。北陸新幹線の敦賀から先の大阪延伸についてですが、「費用対効果の見直しが急務だ。その上で、あらゆる角度から事業の可能性を探る時期に来ているのではないか。」と。京都府内の工事について、「工事に伴う大量の排出残土処理をはじめ地下水や文化財対策…」と「排出残土」という言葉をつかっています。

3月4日(a) 『静岡新聞』 "ボーリング湧水「説明が不正確」 静岡県、JRに意見書【大井川とリニア】"。「静岡県は3日、リニア中央新幹線トンネル工事でJR東海の高速長尺先進ボーリングの湧水量に関する説明は不正確な表現があるとして、適切な説明を求める意見書を同社に提出した。JRが過去に示した計算式に当てはめると、同ボーリングの湧水量はトンネル先進坑の湧水量の約63%に上るという。」。

3月3日(e) 『東京新聞』21時36分 "リニア建設 品川の掘削を3月中に開始 シールドマシン修理が終わる 町田の調査掘進は4月以降に"

3月3日(d) 『静岡新聞』 "「国交省、一定の指導力発揮」 リニア県境ボーリング協議巡り県が認識"。「(静岡県の)渡辺参事によると、県がボーリングの進め方についての協議を求めている中、JRが2月2日午後4時50分ごろ『3日からボーリングを開始する』と県に通達した。ただ、同日午後10時ごろに国交省鉄道局から『3日の着手は行わないことでJRと調整がとれた』と電話があり、3日にはJRから『本日、ボーリングは実施しない』と連絡があったという。 県はそれ以降、鉄道局が間に入る形でJRとの協議を続けていたが、結局、合意形成が図られないままJRが21日にボーリングの削孔(さっこう)を始めた。」。

3月3日(c) 『南信州』9面 "信大農学部 景観プランニングとは 共同研究講座 4f月開講へ講演会"。「ランドスケープ」とか「景観」というのは、まずは、すでにある風景がどのようにして出来上がって来たのか調べて、その地域の人間の活動との関係の中で理解するというのが基本だと思います。いきなり、「開発の機会を利用してより優れた環境を創出し、地域に還元させせる」というような「ランドスケープ・プランニング」などあり得ないはずです。「いきなり」の前に「保全」という考えがなくてはダメじゃん。

3月3日(b) 『赤旗』2面 "ローカル線の切り捨て抗議 JR・国は声を聞け 札幌駅前で「いのちの日」行動"。

3月3日(a) 『赤旗』5面 "ギリシャ最悪の鉄道事故 背景に民営化と人員不足 労組など指摘 抗議集会も"。/ 『中日』4日5面 "ギリシャ列車事故 57人の死亡を確認 首都で連日抗議活動"。

3月2日(e) 『時事』"大成と鹿島、二審も有罪 リニア談合、被告側控訴棄却―東京高裁"。この事件について、やや古い記事ですが:『Yahooニュース』2020/9/9(水) 22:00 "リニア「談合」事件が結審・被告弁護側は「そもそも競争がなかった」と無罪主張 (執筆者・江川紹子さん)" の「検察への違和感」、特に「JR東海への違和感」での指摘は、リニア計画が中止になる過程でJR東海がどういう行動をとるか予測する材料になるかも知れません。/『信毎』3日31面 "リニア談合、二審も有罪 鹿島・大成と元幹部、駅新設工事" は、「弁護側は無罪を主張した一審と同様、発注者のJR東海が施工能力などに基づき事前に受注者を決めていたとして、競争は存在せず、犯罪は成立しないと指摘していた。これに対し、石井裁判長は、JR東海はあらかじめ受注者は決定しておらず、競争によるコストダウンを追及していたと認定」としている部分を、『時事』は、「弁護側は『発注者のJR東海が特定業者への発注を決定し、競争は存在しなかった』と主張。これに対し、石井裁判長は『技術力を持つ4社の協力を得なければならなかったが、将来的な競争に当たって有利になり過ぎないよう配慮しており、受注業者を決めていたとは認められない』と指摘。」と書いています。

3月2日(d) 『静岡新聞』"リニア工事ボーリング調査開始 島田市長、改めて支持「確実なデータ得て議論」"、『静岡第一テレビ』 "JR東海のボーリング調査「進めるべき」…大井川流域の静岡・島田市長は調査の必要性を強調 反発する県と“温度差”"。染谷島田市長のコメント:「今の静岡県の状況はたらればで何かあったらどうするんだというところから一歩も踏み込めない状況になっているのではないかと思っている」。予防原則に基づいての主張について「たられば」と片付けることはできないと思いますね。「掘ってみなければわからない」というのはトンネル工事では当たり前なのですから、掘る前に判断を下すのが素人である行政担当者や鉄道経営者です。染谷さんの意見は、戦争はやって見ないと勝敗は分からないからやってみたらと言っているようなものですね。

3月2日(c) 『信毎』7面 "JR東海社長と知事が8日会談 丹羽次期社長も同席予定"。

3月2日(b) 『南信州』1面 "変わる街(3)次代への記録:移転見守り「やっぱり寂しい…」 駅計画地の上郷北条地区 70回の説明会に延べ3700人"。2016~2019年度に北条地区のまちづくり委員会長をつとめたかたへの取材記事。リニアで移転した人も残った人もいるわけですが、このかたは「『残るものとすれば、皆さんがいつか振り返った時、苦しい思いをしたが良かったなと思える結果になってほしいと願う』」と。「市の駅周辺整備検討委員として、会議の度に取り上げて伝えてきたのが移転対象者たちの声だった。記録の一つに赤い線が引かれている。『我が家があった土地が有効に使われていない状況はみたくない。ああ、こういう風に多くの皆さんに喜ばれ、便利に使われているのかと思えるようにしてほしい』」。「良かったと思える結果」について『南信州』は十二分に記事にしてきたと思いますが、県内駅の利用者が6800人などあり得ないという声は多くの市民が指摘していたし、認可以前からリニアは上手くいかないという論考もありました。現在、実際にそことが日々明らかになりつつあるわけです。去年の『信毎』の『土の声を』の連載の中で、元飯田市長の牧野さんが取材を断ったと書いてありました。牧野さんは、日本開発銀行(現・日本政策投資銀行)に勤務されており、リニア計画が上手くいかないことを早くから指摘していた橋山禮治郎さんも日本開発銀行の出身。おそらく専門的な見識は同じと思われるお二人でリニアに対してこれほど評価が異なっていたことは不思議というしかないですね。

3月2日(a) 『中日』8面 "JR東海新卒採用24年度は約430人に 前年度と同水準"。

3月1日(g) 『静岡新聞』 "ボーリング中断、川勝知事が要請 中旬にも専門部会開催【大井川とリニア】"。

3月1日(f) 『静岡新聞』 "ボーリング50メートル削孔 JR東海報告 湧水ほとんどなし"。少しは湧水があったという意味?

3月1日(e) 『静岡新聞』 "東電、協議応じず 田代ダム案巡り川勝知事「JRに責任」"。

3月1日(d) 『中日』10面 "国交相の指導でリニア調査延期 静岡県に説明後 開始"、『信毎』7面 "国交省がJRにリニア調査延期指導"、『産経』2月28日18時00分 "国交省リニア調査延期をJR東海に指導"、『静岡新聞』 "「JRが真摯な対応継続するよう指導」 南アルプストンネル工事巡り国交相 大井川とリニア"。(1)斉藤国交大臣の28日の会見での発言、(2)JR東海は高速長尺ボーリングの開始を2月3日に予定していた、(3)国交省はJR東海にたいして、ボーリング開始の延期と、「科学的・工学的な考え方を文書で県側に伝えるよう求めた」(『産経』)、(4)JR東海は20日に静岡県に文書で伝達し、21日からボーリングを始めた、(5)静岡県は22日「『(国の)指導に沿うものではない。極めて遺憾だ』として再考を求める文書を同社に出した」(『産経』)。(3)についてのニュースがなかったように思うのですが…。斉藤国交大臣の会見の発言は、「御指摘の山梨県内のボーリング調査は、JR東海としては当初今月3日から開始することを予定していましたが、先月31日に静岡県から調査に対する懸念が示されました。 このため、国土交通省から、JR東海に対し、当初の予定を延期し、静岡県の懸念に対する科学的・工学的な考え方を文書で伝えるよう、指導・助言を行ったところです。 併せて、国土交通省から静岡県に確認したところ、県境から山梨県側に約250mの付近に想定される断層等においてボーリング調査を行うことで、静岡県内の水資源に影響を与える恐れがあることを懸念している旨の説明が静岡県からありました。 これを踏まえ、JR東海は、静岡県が懸念している箇所に到達するまで、この静岡県の懸念している箇所というのは、先ほど申し上げたとおり、山梨県側に入った250mのところですが、この箇所に到達するまで、直径12cmの先進高速ボーリングですが、これがそこに到達するまでにそれぞれデータが出てまいります。 データを示しながら静岡県と丁寧な対話を進め、必要な対応を行う旨を明記した文書を静岡県に対して提出の上、ボーリング調査を開始したと承知しています。 国土交通省としては、引き続き、JR東海が真摯な対応を継続するよう指導してまいりたいと思います。」(大臣会見:斉藤大臣会見要旨)

3月1日(c) 喬木村の高架橋の橋脚の基礎工事が始まる:『信毎』2面 "喬木で橋脚基礎工事に着手 高架橋 JR東海 住宅地近く"、『南信州』1面 "JR東海 住宅地で橋脚本体工事着手 喬木村の竜東一貫道路沿いで"。

3月1日(b) 『南信州』3面 "付加価値のある教育を 地域づくりフォーラム 上郷 学校と地域の連携テーマ"。「付加価値のある教育」ってなんか意味不明なんですが…。「山浦公民館長は、北陸新幹線開通により子どもの数が増加している佐久平駅周辺の小中学校を例に挙げ『リニア駅から近い上郷でも同じような現象が起きるかもしれない。そのためには付加価値のある教育が重要となる』とした」。

3月1日(a) リニアはJR東海にとって負の遺産:『NetIB-NEWS』2月27日 "JR東海のドン・葛西名誉会長が遺した「負の遺産」(前)"、2月28日 "(後)"。